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〜4兄弟〜3人の兄に攻められる弟…

第3章 4兄弟次男夏目

なぜか
なっちゃんと一緒に入った

別に一緒に入ろうって言った訳じゃないけど
春ちゃんに急かされてそのまま


「「……」」


もしゃもしゃと頭を洗うなっちゃんを
俺は浴槽の中で体育座りしじっと見ていた


「…………なっちゃんごめんね」

「あ?なにが?」

「俺いつもどんくさくて」

俺がおどおどしていると
なっちゃんはいきなり俺の顔にデコピンをした

「あうっ!!!
痛いよ!なっちゃん!!」

俺が涙目でなっちゃんを見ると意外になっちゃんは真剣な顔している

「……あー!辛気くせー
そんなんだから苛められるんだよ!」

「そっ、そんなこと言われたって……」

「冬!お前なぁもっと堂々とすりゃあいいんだよ!」

「ふぇっ?」

なっちゃんから意外な答えが帰ってきたからビックリした
いつもは言わないから

「このまま大人になったら自分の主張できずに潰れちまうぜ?!」

「…ぅっ…でも!なっちゃんいつも怒って…」

「別に怒ってねーよ
お前がちんたらしてんのが苛ついただけだよ!」

「ごめんって!」

「だったら俺をなぎ倒すくらいしろっ!」

そう言われて
シャー!!っと
顔面にシャワーをかけられた

「ぶはっ!ひどいよ!なっちゃん!」

「ぷっ頑張れよ」

ニシシっとなっちゃんが笑った

俺もつられて笑った


意外にもなっちゃんは俺の事を考えてくれてた
少しだけホッとした
いつも何となく怖かったから

そう言えば俺が退院した後
なっちゃんと二人で過ごす機会なんてあんまり無かった

やっぱ家族でも話す機会が無いと只の他人になっちゃうのかな


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