うさぎとなみだ。
第1章 理屈と本能?
「私、理屈ばっかの人は嫌いなの」
田中君の今みたいな堅い喋り方を
私は好まない。
―――お前が好きだ!みたいな感じで
ズバッと言ってもらう方がよっぽど良い。
「そっそんな……。
僕はおしとやかでかついつも元気な君に……
容姿端麗、眉目秀麗な君に惚れたのに」
「見た目はね」
「何故だ!何がいけなかったのだ!
君のためなら何でもする!僕は君以外の……」
「しつこい男は嫌いなの。
まあ嫉妬深いのは嫌いじゃないけど。
あっこれね、似てるようで似てないから。
そ、れ、か、ら。
七三にメガネ、校則道理の制服、
凄い真面目で成績優秀。
僕は勉強だけが友達さ……みたいなのは
はっきり言ってきもい。
はっきり言わなくてもきもい
んじゃ」
私は途中から放心していた田中君をおいて
昼休み終了時間が近づく校舎に
駆け足で戻った。
「あぁー!ご飯食べれないかもー」