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理想の男の子

第11章 新しい関係

「いちごー!心配したよ!」

病室に響き渡る 活気の良い声

「あ、秋!?」

すぐに離れたようへいさんと私は

何事もなかったかのように振る舞った

「あれ?何してるの?」

秋がニヤニヤしながら私達を見る

「べ、別に!秋こそどうしたの?」

「ふーん。まぁいいや。私はお見舞いと報告」

なるほど、お見舞いかぁ

私たいした病気でもないのにお見舞い

されてていいのかなぁ…

「ん?報告って?」

「そうそう!外に出ようよ!」

外に出よう

その言葉が私を追い詰めた



瞬間的に体が震える

腰に力が出なくてその場に崩れた

「いちご?外に出よ?」

親友の秋にさえ恐怖感を覚えた

「で、行くの?行かないの!?」

泣きそうな顔をしながら叫んだ秋は

震える声で私にこう言った

「あんたが心配なんだよ?いつからいちごと居ると思ってんの?私達、親友だよね…だから人一倍悲しみも苦しみも心配も大きいよ?あたしはいちごに元気になって欲しい。一緒にまた遊ぼうよ…」

静かに涙を流しながら秋は訴えた

「…あきぃ……」

2人で抱き合いながら一緒に泣いた







私の心には外に出るという一つの

選択肢が芽生えた

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