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理想の男の子

第5章 勘違い

まさきのばかー!

信じてくれたっていいじゃん!

頬を膨らまし

怒った顔で廊下を走る

「いちご、どこ行ってたの…うわ!」

秋が駆け寄ってきて

私の顔を見るなり驚いた

「なにがあったのよ?」

ふぅーとため息をついた秋

「別に…」

口をゴニョゴニョさせる私を見て

秋は言った

「まさきくんと喧嘩したの?」

図星ドキーン

「え?なに?」

挙動不審な私

秋にはすぐばれてしまう

「ははーん」

ニヤッと笑った秋は

私の肩をポンポンとすると

「まぁ、頑張りなさい」

といやらしい顔で言ってくる

「え!?なにその顔ー!」

「まぁまぁー、相談には乗るからさ」

じゃあねっと言うと去って行った秋


いったいあの子は何者…

なにがしたいの・・

一応相談には乗るらしいから

ホッとした。


しかーし、

仲直りはそう簡単に出来ないお年頃…

「ごめんね…」

「別にいいよ、遊ぼっか!」

「うん!」

なーんて、幼稚園の頃が

懐かしく思えた

幼児は残酷だ…

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