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恋ばか

第9章 ~婚約~

(あっ、そうか…結局亮に話してなかったんだっけ?)

そう思い、亮に簡単に説明する。

「春架は俺の1コしたの弟なんだ。 俺と同じで、桜欄学院に通ってるよ。 もちろん学年主席だけど。」

「…そう…なんだ…」

亮はそう言って頷いた。

「そんなことよりも、早くでないと電話切れるよ?」

「あっ!! そうだ!!」

境に急かされ、急いで電話に出る。

「もしもし?」

『もしもし、兄ちゃん!? やっと出た!!』

電話に出ると、春架はなぜかかなり焦っていた。

「さっきはごめん。 それより、お前中一にもなって兄ちゃんって…」

『うっ…い、今はそんな事どうでもいいよ!!』

ムキになる春架が可愛くて自然に顔がほころぶ。

「はいはい。 で、今日はどうしたの? かなり焦ってるみたいだけど…」

『どうしたの? じゃないよ!! 兄ちゃんあの話どういう事だよ!?』

訳がわからず尋ね返す。

「あの話?」

『…もしかして、何も聞いてない?』

春架はかなり驚いたようで、急に声のトーンが下がった。

「…何も聞いてないけど…なに?」

(嫌な予感がする…)

『…兄ちゃん…婚約するんだって…』

「…はぁ!?」

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