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恋ばか

第9章 ~婚約~

「もう!! 兄ちゃんのバカ!! なんで会いに来てくれないんだよ!!」

「ごめんごめん。 それより、その゛兄ちゃん“って呼び方なんとかならないの?」

からかい気味に尋ねると、春架は顔を真っ赤にした。

「う゛…い、いいだろ別に!!」

「はいはい。 ところで、なんでこんなに来るの早かったの?」

頭を撫でて春架を落ち着かせると、そう尋ねた。

「それは…」

「ちょっといいかな?」

声がした方を振り返ると、亮が微笑みながらこちらを見ていた。

「こんなとこもなんだし、俺の部屋に行かない?」

「あっ…ごめん。 ありがとう、亮。」

お礼を言うと、亮はこちらに近づいて来て、俺の頭を撫でてきた。

「全然いいよ。 じゃあ、行こう?」

「…うん。」

(亮に久しぶりに頭撫でられたな…)

なんだか少し嬉しくて、顔が少し赤くなった。

「あっ!! 境兄ちゃん!!」

「気づくの遅っ!! …まあ、いいか…久しぶり、春架。」

俺が亮と話してる間に、春架は境に気づいて、境の方に走って行った。

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