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恋ばか

第9章 ~婚約~

「……境兄ちゃん達って、いつもあんなの見せつけられてるの…?」

「うん。 俺の気持ちわかってくれる?」

境の発言にすかさず突っ込む。

「お前だって、目の前で黒澤さんといちゃつくだろ!?」

「なっ!! お前らみたいな恥ずかしいセリフは言わないよ!!」

その言葉が頭にきて、言い返す。

「嘘つけ!! 昨日の恥ずかしいセリフはなんなんだよ!?」

「恥ずかしいセリフなんて言ってない!!」

俺と境が言い争ってる間に、春架はお祖父様に連絡してこちらに来れるか確認していた。

「ねぇ…兄ちゃん…」

「なに?」

春架に声を掛けられ、一旦口論を中止する。

「綾音さんも一緒に来ていい?」

「っ…それは…」

一瞬迷った瞬間、亮が代わりに答えた。

「いいよ。」

「わかりました。」

春架は頷くと、再びお祖父様と話し始めた。

「亮…? 綾音まで呼ぶ必要はないんじゃ…」

俺の言葉に亮は首を横に振った。

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