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「…それで、急に呼び出すなんて何様のつもりだ？」

「すみません。 しかし、留架君の婚約の話が気になり、直接お話をお伺いしたいと思いまして…」

お祖父様は眉をピクリと上げた。

「お前には関係ないだろう？」

「あ、あのっ…俺も詳しく聞きたいです。」

お祖父様は俺を見ると、ため息をついた。

「…いいだろう……婚約については春架から大方聞いたはずだ。

我が桜木財閥が日本有数の大手企業である事はお前も重々承知している筈だ。
そんな会社の息子が、他の会社の令嬢と婚約を結ぶのはなにも不思議ではないだろう？」

そこまで話すと、お祖父様は大きく息を吐いた。

「…ひとつ…聞いてもいいですか…？」

「……………いいだろう。 なんだ？」

お祖父様の機嫌を伺いつつ、少し遠慮がちに聞く。