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恋ばか

第12章 ~崩壊~

あの日、境の隣に座っているカズを見て、お祖父様は察したんだと思う。

境はカズと付き合ってるんだって…

(あの人、昔から無駄な所だけ鋭いんだよね…)

始業式の日の事を思い出しながら、そんな事を思う。

そんな事を考えている内にHRが終わった。

「留架~、明日暇?」

「明日?」

HRが終わると、即座に境がこちらにやってきて尋ねてきた。

「ごめん、用事がある。」

「ええ~…せっかくのゴールデンウイークなのにかよ?」

俺の返答に、境が不満そうに口を尖らせる。

そんな境を見て少し微笑むと、用件を話した。

「ごめんな。 ゴールデンウイークは本家に帰ろうと思ってるんだ。」

「…本家に?」

驚いた表情の境と目が合った。

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