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恋ばか

第12章 ~崩壊~

(三神ごめん…俺の最後の我がまま…聞いてくれる?)

(…わかりました。)

俺は三神に向かって小さく微笑むと、亮に…声を掛けた。

「亮…」

「え? あっ…なに?」

急に声を掛けられたせいなのか、亮は驚いたように声を上げた。
春架も俺に気づいて、目を見張っている。

「…俺………るね…」

「…え?」

緊張して、声が震える。

ゆっくりと息を吸い、気分を落ち着かせた。

「…俺…執事辞めるね…」

「は!?」

亮と春架が驚いて目を見張っている。

「留架!? 待っ…」

「三神に許可ももらったし…」

三神を振り返ると、悲しそうな顔をしていた。
俯き、言葉をつまらせる。

「それに…もう、俺は必要ないだろ?」

「留架っ!! 違っ…」

首を横に降り、亮の言葉を遮る。

「…今までお世話になりました。」

深く頭を下げて謝礼を述べると、三神の方を振り返った。

「三神…最後に、俺の我がまま聞いてくれてありがと…元気でね。」

「留架様も…」

その言葉に小さく微笑み、ドアに手をかける。

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