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恋ばか

第12章 ~崩壊~

「っ!?」

「っ…待てよ…留架…」

手に力を込めた瞬間、亮に手を掴まれ止められてしまった。

「ごめん…頼むから話を聞いてっ…」

そのあまりに悲痛な声に、黙って話を聞く事にした。

「本当にごめん…言い訳にしかならないけど…薬盛られて…」

亮の手から伝わってくる体温が暖かくて…

もっと亮の熱を感じていたい。

そう思わずにはいられなかった。

「訳がわからなくなって…気づいたら朝だった。」

亮の手が腰に伸びてきて、更に身体が密着する。

…身体がだんだん熱くなっていくのが自分でもわかった。

「…春架くんを抱いたのは事実だけど…」

ぎゅっと亮に抱きしめられる。
その手が僅かに震えている気がしたのは、気のせいだろうか?

「俺が好きなのは、留架だけだから…」

そう言って更に強く抱きしめられる。

…俺は、泣きそうになるのを必死に抑えながら、腰に回っている亮の手をやんわりとどけた。

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