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恋ばか

第13章 ~衝撃~

「なあ…留架がつらい思いしてたってどういう意味だよ?」

「………それは…その…」

話すべきなのか…? それとも…

「おい、境っ!!」

肩を掴まれ、激しく揺さぶられる。

話すべきか迷い、臣の方を見る。

臣は黙って頷いた。

「…1ヶ月くらい前…臣と二人で校内を歩いてた時、偶然体育倉庫の横を通りかかったんだけど…中から声が聞こえてきて、不思議に思って覗いてみたら…」

言葉をつまらせる。

「…留架が襲われそうになってた。 慌てて助けたよ…留架を襲ってた奴らを脅して聞き出したら、あいつらは言ったんだ。 『頼まれただけだ。』って…」

ギュッと拳を握る。

「…誰に頼まれたのか、聞いて驚いたよ。 全く予想してなかったから…」

「誰だよ?」

言うのをためらった。

こんな事を話して留架のためになるのか…?
第一、こんな事を言ったら亮は更に自分を責めるんじゃ?

なかなか言わない俺に痺れを切らしたのか、亮が口を開いた。

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