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恋ばか

第14章 ~本心~

「馬鹿だな…俺…っ…」


『自分以外、誰一人として信じるな。』


小さい頃から、そう教えられてきた。
でも、人を信じないなんて悲しすぎて、ずっと反抗してきたけど…

(結局、大人が正しいのか…)

…たとえそうだとしても…それでも俺は…亮の事…

「亮…」

愛しい人の名前をつぶやいた時、クラクションの音と激しいブレーキ音が聞こえた。

「…っ!!」

目の前が真っ白になった。
そして、気づいたら俺は路上に寝ていた。

「……っ…」

体の節々が痛む。

うつ伏せに倒れているせいで、状況が把握できない。
周囲がざわついているのが耳に入る。

痛む体を理性でねじ伏せ、なんとか仰向けになった。

「い゛っ…!!」

仰向けになった衝撃で、体中に激痛が走る。

「大丈夫ですか!? 今、救急車呼びますね!!」

救急車…?
そういえば、なんで道路に寝てるんだ…?

体も痛いし…

不思議に思って、右腕を上げてみる。

「…嘘…だろ…?」

自分の腕を見て、思考が停止した。

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