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恋ばか

第15章 ~目覚め~

「診察を始めても?」

「あっ、はい…」

先生の言葉で、慌てて離れる。

「初めまして、桜木様。 私が、主治医の小山です。 どうぞよろしくお願いします。」

そう言って先生は頭を下げた。

「はい。 よろしくお願いします。」

軽く会釈して、にっこり笑う。

「…では、さっそく診察にはいらせていただきます。」

先生はそう言って、俺の体を細部までチェックしていった。

「…どうやら、体には異常が見られないようです。 特に頭部を強打していたので心配していたのですが…よかったですね。」

先生の言葉を聞いて、その場にいた全員がほっと息をついた。

診察中の先生の話によると、俺は跳ねられた時、体よりも頭を強打したらしい。
そのため、体にはほとんど害はなかった。

まあ、左足を骨折したが…

「…さてと、じゃあ診察はこれくらいにしておきますか。」

先生は優しく微笑むと一礼して部屋を出て行った。

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