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恋ばか

第16章 ~記憶~

「父さん…本当に?」

「あぁ…今まで本当にすまなかったね、留架。」

泣きながら首を振り、父さんに抱きつく。

「父…さ…」

「留架…」

父さんは優しく微笑むと、俺を抱きしめ返してくれた。

父さんがまた俺を認識してくれる日がくるなんて、想像もしてなかった。

俺が落ち着くと、父さんは突然話を切り出した。

「ところでな、留架。 今日は大事な話があってきたんだ。」

「大事な話…?」

父さんは頷くと、椅子に腰をかけた。
そして、真剣な顔なると、ゆっくりと口を開いた。

「実はな―――」

父さんの話を聞いて、俺は驚愕した。

「嘘…だろ…?」

「本当だ。 証拠もちゃんとある。」

そう言って父さんはテープレコーダーを取り出した。
そこに録音されていた声を聞いて、頭が真っ白になる。

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