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恋ばか

第17章 ~新しい恋人~

「春架…?」

「兄ちゃん…」

カズの方を見ると、カズは白衣(カズは理科を教えている。)を脱ぎ境の隣に立っていた。

「カズ…なんで春架までいるの?」

俺の質問に、カズはすぐ答えた。

「この問題に関わっているからね。」

(関わってる…?)

春架は小原さんと付き合ってるだけで、別に関係ないんじゃ…

「…で、留架に何したんだい? 小泉君…」

カズが黒い笑みを空に向ける。

こ、怖い…

いつもより倍怖いカズに全く怯む様子もなく、空は平然と答えた。

「別に何もしてませんよ。」

少し微笑んで軽く流した空に、カズの顔から笑みが消えた。

「ふざけるな。 何もしてないなら、ずっと前からお前と留架が付き合ってたなんて、留架が思うわけない。」

「……………」

カズの言葉に、空は何も返さなかった。

「「………………」」

重い沈黙が続く。

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