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恋ばか

第17章 ~新しい恋人~

「……………思ってるよ。」

「「……………!!」」

全員、驚いて俺を見る。

ゆっくりと息を吸い、再び口を開いた。

「俺は…空の事、信じてる。」

「留架…お前…何言って…」

みんなが驚きに目を見張る中、空だけは俺の言葉に微笑んだ。

「…ありがとう…留架…」

空はそう言って、俺を優しく抱きしめてきた。
松葉杖を放り出して空に抱きつく。

空は俺の耳元に口を寄せ、俺にしか聞こえないように小声でこう言った。

「留架…好きだよ…」

って。

ただ、素直に嬉しかった。

空に返事を返そうとすると、境が口を挟んできた。

「…空…本当に留架に何もしてないのか…?」

空はため息をつくと俺から離れ、再び境と向き直った。

「言っただろう? 何もしてないって。」

「じゃあ…」

境はタガがはずれたのか、急に声を荒げた。

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