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恋ばか

第19章 ~愛しい人~

「うるせえんだよ…黙れ。」

「…境…」

我慢の限界だったのだろう。

境は目の前にあった机を軽く蹴り飛ばすと、女子に冷たくそう言い、睨みつけた。

女子は蛇に睨まれた蛙のように固まり、怯える目で境を見る。

「境…しょうがないよ。 だって相手が春架だし…」

「わかってるよ。」

まあ、理由はそれだけじゃないだろうけど…

一カ所にこれだけ顔が整った男が集まれば、誰でも歓声を上げるだろうし…

(おまけに、学校一のアイドル、小原さんもいるしね…)

小原さんを振り返り、そんな事を考える。

男の俺から見ても、小原さんはかっこいいと思う。

(女子が騒ぐのも無理ない…か…)

しかも、春架と小原さんがそろっているのだ。

実はこの二人、学校で超有名なカップルだったりする。

(まあ、俺もだけど…)

普通、男同士なんてありえない。と考えるのが普通だが…

この学校は金持ちがそろっているため、男同士の結婚などがまれにある。
そのため、偏見もあまりないのだ。

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