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恋ばか

第19章 ~愛しい人~

「いっ…やだ…やめてっ!!」

「はいはい、暴れないの。 これ、警察に持って行っちゃうよ?」

そう言って空が取り出したのは、一枚の書類。

「………??」

「小原財閥の契約書。 これ、本当は存在しないはずの契約書なんだよね。」

つまり…

「これが表に出たら、警察が動くのはもちろん、小原財閥は潰れるかもしれないってこと。」

「っ!!」

「俺が言いたいこと…わかるよね?」

俺が言うことを聞かないと…

「っ…」

「いい子だね、留架。」

空は感情のこもってない声でそう言うと、自分のネクタイで俺の腕を縛ってきた。

「ちょっ!? やめ…」

「じゃあ、楽しもうか。」

そう言って笑った空は、俺の服に手をかけてきた。

「いやぁ!!」


―――――――――――――





「…よし。 撮れた。」

「…っく…っ…」

空は携帯をポケットにしまうと、ベッドから降りた。

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