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恋ばか

第20章 ~決断~

「はい。 じゃあ、授業始めます。」

チラッと境の方を見れば、「なにそれ?」と口パクで話しながら、白い封筒を指差してきた。

「わからない。」と口パクで答え、封筒の封を切る。

中には、きれいに折りたたまれた紙が一枚入っていた。

「!!」

差出人は…お祖父様だった。

『話したいことがあるから、これを読んだらすぐに本家に戻って来るように。 学校は早退して構わん。
表に車を待たせてある。』

話したいこと…?

全く見当がつなかったが、とりあえず指示に従うことにした。

「先生すみません。 急用ができたので早退します。」

「わかりました。」

カズに一礼して、荷物片手に教室から出る。

校門に向かうと、お祖父様の言っていた通り、車が停めてあった。
車に乗り込み、本家へ向かう。

(なんの話だろう? …まさか、空のことかな?)

考えていくうちに、不安が募っていく。

(空がなんか言ってきたとか…?)

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