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恋ばか

第21章 ~告白~

「そう言えば、最近空が近づいてこないよな。」

「確かに…なんかあった?」

カズがそう言えば、視線が自然と俺に集まる。

「いや…その…けんかしちゃって…」

「けんか?」

「う、うん…」

挙動不審な俺の態度に、境は不思議そうに首を傾げたが、「そうなんだ。」と言って、カズと話し始めた。

けんか…

そんな単純なものじゃない。

だって、婚約を解消したんだから。

「…留架君元気ないね。 大丈夫?」

「あっ、大丈夫です…」

亮が心配そうに声をかけてきた。
慌てて笑顔をつくろい、返事を返す。

大丈夫なわけない。

これから、留学することをみんなに話すんだから…

「おっ、着いたよ。」

到着したのは本家。

空と婚約を解消してから、俺は本家に住んでいる。

「それで、そいつがさぁ~…」

「「はははっ。」」

後ろから、みんなが楽しそうに話している声がする。

「…留架?」

「ぇ?」

境に声をかけられて、はっとする。

「どうした?」

「…ごめん。 なんでもない。」

ドアノブに手をかけ、扉を開いた。

「……なに…これ…?」

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