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恋ばか

第26章 番外編~Merry Christmas~

「マフラーだ。」

「俺とお揃いだよ。」

その言葉に亮を振り返れば、短いキスをされた。

「留架とペアでつけたくてさ。」

「…っ…///」

そんな笑顔で言われると、自然と顔が赤くなる。

「…ありがと…ちゃ…んとつける。」

「ん。」

小声でお礼を言うと、亮は嬉しそうに微笑んだ。

「あ、これ…」

ポケットに入れていたプレゼントを慌てて渡す。

「…プレゼント…」

「ん?」

亮は手のひらサイズの箱を少し眺めると、リボンを解き始めた。

「…これ…」

「…」

気に入らなかったらどうしよう…

プレゼントを買ったあの日以来、そればかり心配していた。

「…キク…?」

「うん…」

亮にあげたプレゼント。

それは…

「きれいな時計だね。」

真っ赤なバラ…ではなく、真っ赤なキクが描かれている腕時計だった。

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