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恋ばか

第26章 番外編~Merry Christmas~

「毎日つけるよ。」

「うん…」

亮が嬉しそうに微笑んだのを見て、ほっと胸をなで下ろす。

「ありがとう、留架。」

亮は気づいてくれるだろうか?

「ん…」

その時計に込められた、俺の気持ちに…
 ・・・・
「赤いキクねぇ…」

急に耳元で囁かれ、驚いて振り返ると、カズが楽しそうににやにやと笑っていた。

「…えっ?」

「とぼけないでよ。 亮に自分の気持ちを伝えたくて、わざわざあの花にしたんでしょ?」

「…」

さすが…カズは鋭いな。

「赤いキクの花言葉は、『あなたを愛しています』だよね?」

「うん…」

恥ずかしくて、顔を赤らめながら頷くと、カズは優しく微笑んだ。

「亮はまだ気づいてないみたいだね。」

「だね…」

亮の方をチラッと見て、ため息をつく。

「いつもなら無駄に鋭いのに。」

無駄にって…

「気づいてもらえるといいね。」

「うん。」

カズの言葉に頷き、境の方に近寄った。

「なあ、境…」

「ん?」

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