
恋ばか
第29章 ~好きになっちゃいけない人~
「その気になった?」
「あぁ。 こっちの方が楽しそうだ。」
他の男たちも、俺の周りに集まってきた。
「こういうプレイが好きなのか?」
「まぁね。 やったことないけど。」
ヤバい…怖い。
「大丈夫か? 震えてるぞ。」
「ん。 緊張してきた。」
体が…
「へぇ…じゃあ始めようぜ。」
その言葉と共に、男たちの手が伸びてきた。
「んっ…」
「感度いいな。」
男の手が、胸の突起をかすめる。
「ぁ…っ…」
気持ちいいわけではない。
気持ちいいフリをしてるだけ…
「ほら、口開けろ。」
「んぅ…ふっ…」
言われた通り口を開くと、男の舌が口内に侵入してきた。
「うっ…は…ん…ッ…」
気持ち悪い。 吐き気がする。
「結構いい身体してんじゃん。」
男の手が、下半身へと伸びた。
「やめろっ!!!」
その時だった。
「誰だっ!?」
倉庫の扉がものすごい勢いで開いた。
「空さん!!?」
「小泉先輩!!」
「お…せぇっ…よ…ッ…」
入ってきたのは、空さんだった。
