テキストサイズ

恋ばか

第4章 ~好きな人~

「なんか…留架の事もっと知りたいな…って思ってさ。 それに…」

「?」

黙って聞いていると、こちらを真っ直ぐ見つめてきて、笑顔で言ってきた。

「今日は一緒にいたい。」

笑顔でそんな口説き文句を言ってくるもんだから、顔が真っ赤になった。

「ダメ?」

「…俺は別にいいけど…家の人に迷惑なんじゃ…」

俺の言葉に、亮はすぐに返事を返した。

「それは大丈夫。 今、俺の両親、仕事で海外だから。」

「そうなんだ…」

「うん。 それより、留架こそ平気なの?」

「…なにが?」

「こんな急に泊まりに来る事決めて。 親に連絡した方がいいんじゃない?」

「っ!!」

「…留架?」

…俺の両親は…

「どうしたの? 留架…?」

父さんと母さんは…俺のせいで…

「留架!!」

亮の声でハッと我に返る。

「ごっ、ごめん…」

「うん…それよりも大丈夫? 震えてたけど…」

「あ、うん…大丈夫…」

「本当に大丈夫? 俺、なんか気に障るような事言った?」

「ちがっ、亮のせいじゃない…」

「じゃあ、なに? 留架が話してもいい話だったら聞くよ? 一人で抱え込むのはよくないし…」

「亮…」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ