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恋ばか

第1章 ~出逢い~

「何?」

「冷たいなぁ~。 次移動なんでしょ?一緒に行こうよっていうか案内して」

「他の奴に案内してもらえば?」

「俺は桜木君に案内してもらいたいの。」

「はぁ? なんで?」

すると、小原の顔から笑みが消えた。

「理由聞きたい?」

「そりゃあ、まあ…」

急に小原が真顔になるので、俺は何だか小原が見れず、顔を背けてしまった。

「じゃあ、そんなに気になるなら昼休みに教えてあげるよ。」

そう言って、「行こう。」というように俺の背中を押してきた。

その後の授業が頭の中に入ってこなかったのは言うまでもない。

キーンコーン…

終わった…

昼休みになった。

すると、小原がこちらにやって来た。

かと思えば、

「屋上行こ。」

と言って、俺の手を掴みスタスタと歩き出した。

「はぁ!? ちょっ、おいっ!!」

小原は俺を無視して階段を上っていく。

「おいっ、小原!!」

小原は屋上に着くとようやく俺の手を離した。

「なに勝手に屋上なんかに連れて来てんだよ!!」

「ごめんごめん、人があんまりいない所で話したくてさ。」

うっ…そんな顔で謝られると何も言えない…

「で、朝話した事なんだけど…」

ドキドキドキドキ…

「理由はね…」

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