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恋ばか

第33章 ~貴方だけを愛してます~

「もしかしたら、これが手掛かりになるかも。」

「?」

空が取り出したのは、数枚の書類。

「風間…鏡夜…?」

「あぁ。」

誰だこれ?

「俺の執事が仕事でアメリカに行くことがあった。

そのついでに、留架の様子を見に行かせたんだ。

向こうで留架がよく一緒にいる男。
それがそいつだ。」

「へぇ…」

写真の男…風間鏡夜は、ルックスは綺麗だがとても冷めた目をしていた。

「こいつを調べれば、その藤堂望のこともわかるだろ。」

「空さん、さすがですね!!」

確かに恐れいった。

「あとはお前の方が早いだろ。」

「あぁ。 調べておくよ。」

その書類を机の引き出しにしまった。

「ただいま~。」

「先輩、買ってきましたよ!!」

「境、お待たせ。」

あぁ…うるさいのがたくさん帰ってきた。

「じゃ、境兄ちゃん、お願いね。」

「まかせろ。」

春架は小声で俺にそう言うと、臣と真中に席を譲った。

「先輩、どの味がいいですか?」

「うーん…」

今はバニラかストロベリーの気分なんだよな。

「じゃあ、こっち。」

「ええ!!? なんでバニラじゃないんですか!?」

「俺の勝ちだな。」

ん? どういうことだ?

「昨日今日知り合ったばっかりのお前とは違うんだよ。」

「僕のデータでは、先輩はバニラが好きだって…」

いや、バニラも好きだけど…気分的に違うやつにしただけなんだけだぞ?

「じゃあ、俺これ食べる!!」

「俺はこれ。」

春架と空は、亮が持っていた袋からそれぞれ食べたい味のアイスを取り出している。

「いただきまーす。」

横で喧嘩している二人を無視してアイスを食べ始める。



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