恋ばか
第35章 ~おまけ2~
「…なんか、久しぶりに見たな。」
「うん。」
今の俺と亮の行為を見て、境と春架はそう言って頷いた。
「懐かしいな。」
「だね。」
「…勝手に言っててよ。」
深くため息をつくと、子猫が膝の上に飛び乗ってきた。
「もう飲み終わったの?」
「にゃ~…」
子猫の頭を撫でていると、亮が横から手を出してきた。
「フーッ!!」
「「っ!!」」
が、子猫が亮に対して威嚇したため、その手が止まった。
「フーッ!!」
「…亮…なにしようとした?」
「留架に触ろうと…」
子猫は俺の手をすり抜け、肩によじ登ってきた。
「大丈夫だよ。 降りておいで。」
「………」
俺が声をかけると、子猫は素直に言うことを聞いてくれた。
「兄ちゃん以外に触られたくないのかな?」
「いや、亮は留架に触ろうとしたんだろ?」
確かに…亮は俺に触ろうとしただけであって…
「俺が兄ちゃんに触っても平気なのかな?」
そう言うが早いが、春架は俺の髪に触れてきた。
「にゃ~。」
「…平気みたい。」
「亮だけ無理みたいだな。」
ますますわからなくなってきた。
「主人を守ろうとしてるんじゃない?」
「俺を?」
カズの言葉に首を傾げる。