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恋ばか

第35章 ~おまけ2~

「ちょっと待ってね。」

鞄からノートパソコンを取りだし、データを開く。

「うーんと…ね。

今は…大体三億…かな?」

「「三億!!?」」

ん?

なにかおかしいこと言った?

「うん。」

「お前…いくらから始めたらそんな金額になるんだよ…」

「そんなに多くないよ? 一千万からだし。」

向こうは意外と暇だったからな。

株くらいしか暇つぶしになるものがなかった。

「半分はうちに入れる約束だし…手元に残るのは一億と五千万くらいかな?」

「「…………」」

「兄ちゃん、すごい!! 俺にも教えて!!」

ここから信用取引をするから、資金はもっと増えるけど。

まあ、藤堂望さんの手術費用には困らない。

「別にいいけど…途中で投げ出すなよ?」

「うん!!」

じゃあ、今の資金から一千万くらい春架にあげよう。

「ま、教えるのはまた今度。」

「楽しみにしてるね!!」

そろそろ、春架にも仕事を覚えてもらわないといけない。

将来、俺の右腕になるはずだから。

「……留架はすごいね。」

「え?」

すごい?

一体なにが?

「ちゃんと、やるべきことをやってるんだね。

俺なんて、留架を待ってることしかできなかったのに…」

「亮…」

まったく…なにを言ってるんだか。

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