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恋ばか

第37章 ~お慕い申し上げます~

「留架~…」

「うわっ!!」

ベッドに引きずり込まれる留架様。

「好き~。」

「ちょ、いい加減に…」

「いてっ!!」

そんなリチャード様を止めたのは、弟のニック様。

「いい加減にしろ。 クソ兄貴。」

「す、すみません…」

さすがはニック様。

あのリチャード様が、素直に謝っていらっしゃる。

「ありがと、ニック。」

「あぁ。」

明るく、ムードメーカーなリチャード様とは違って、ニック様は冷静で、どちらかと言えば冷たい印象の方が強い。

「おはようございます、ニック様。」

「…あぁ…おはよう。」

それにしても…

ニック様は、私には一段と冷たい気がする。

「朝食の準備ができております。」

「…わかった。」

嫌われているのでしょうか?

「じゃ、亮のこと起こしてくる。」

「はい。」

亮様のことは留架様に任せて、リチャード様とニック様と共に食堂に向かう。

「どうぞ。」

「「…………」」

リチャード様とニック様は、ご友人といられる時以外は、基本無言。

わかっているのですが…

「「…………」」

気まずい。

二人にあまり好かれていないことも、承知している。

「お待たせー。」

「留架、待ってたよ。」

「…………」

お二人が席についたところで、朝食をお出しする。

「おはよう、三神。」

「おはようございます、亮様。」

亮様の朝食をお出ししていたら、鏡夜君が飛びついてきた。

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