
恋ばか
第37章 ~お慕い申し上げます~
「三神、さっき届いた書類、なんだった?」
「とてもいい知らせでしたよ。」
「??」
留架様に報告する前に、目の前の仕事を片付けてしまわないと。
「先にお部屋で休んでいて下さい。 後程、伺います。」
「わかった。 鏡夜、おいで。」
「にゃ~!!」
さて…
早く片付けて、留架様に報告しないといけない。
「三神さん、春架様が留架様に。と。」
「わかりました。 伝えておきます。」
よし。
片付いたことだし、後は他の人に任せても大丈夫でしょう。
「ワン!!」
「おや、カイン君。 どこかに散歩に行っていたんですか?」
「ワン!!」
留架様のお部屋に向かう途中、朝食の時には姿が見えなかったカイン君と、合流した。
「一緒に留架様のお部屋に行きますか?」
「ワンワン!!」
そう尋ねると、カイン君は元気に返事をされた。
「失礼します。」
「どうぞ。」
扉をノックして、留架様のお部屋に入る。
「ワン!!」
「カイン!! どこ行ってたの!?」
「ワンワン!!」
カイン君の姿を見るなり、留架様は驚きの声を上げられた。
「カインがいなくて寂しかったよ~。」
「クーン。」
ふふふ。
留架様は、本当にカイン君と鏡夜君が好きなんですね。
「遅くなってしまって申し訳ありません。」
「ううん。 仕事大変なのに、いろいろ任せてごめんね。」
本当に、優しい方だ。
「それで…さっきの話なんだけど…」
「あ、はい。 そうでしたね。」
先ほど執事にもらった書類を取り出す。
