
恋ばか
第37章 ~お慕い申し上げます~
「…………」
改めて考えると、自分は、なんて情けない人間なんだろうと…そう思った。
「ははっ…」
私なんて、あの人の玩具でしかないのに…
「………」
一体、なにを期待しているんだか。
「っ…」
馬鹿だな、私は…
「失礼します。」
「…どうぞ。」
いけない。
仕事をしなくては。
「三神さん、留架様がお呼びです。」
「…わかりました。」
留架様が?
次の仕事の話でしょうか?
「………」
留架様のお部屋に向かう途中で、リチャード様とすれ違った。
「……後で俺の部屋に来い。」
すれ違い様にされた命令。
「っ……はい。」
震える声で、リチャード様の言葉に頷く。
「…………」
やはり、私は馬鹿だ。
先ほどのリチャード様の言葉に…
「…っ…」
身体の奥が疼いてしまった。
「……リチャード様…」
「…………」
