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恋ばか

第7章 ~甘い二人~

「うっ…っふ…ん…ッ…」

冷えかけていた体が再び熱を持ち始める。

「はぁ…亮っ…」

唇が銀の糸を引いて離れる。

「…留架…寒くない?」

「…?」

亮の質問を不思議に思い、自分の格好を見てみると―

「!$%#\!?」

腰にタオルを巻いているだけだった。

「ごめん、服着せるのめんどくさくてさ。」

「いや…あの…」

(俺、今までタオル1枚で亮と話してたのかよ…)

そう思うと、恥ずかしくなって顔が赤くなった。

「どうしたの留架? 顔赤いよ?」

「っ!! 何でもないっ!!」

「そう?」

亮はクスクス笑いながらこちらを見ている。

「そうだよっ!! っていうか服!!」

俺は服を着ようと亮を押しのけて立ち上がり、自分の鞄の所へ向かった。

「留架なに着る気?」

亮は俺の方へと向かいながら聞いてくる。

「ジャージ。」

「あるの?」

鞄をあさりながら答える。

「うん。 いつも持ってる。」

「へぇ~…残念。」

残念…?

「なんで?」

(嫌な予感が…)

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