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「どうしてここに…」

「小原様に招待していただいたから。」

「そういうこと。」

なんか…嫌な予感が…

「…で？　静香様って人に会いにホテルに行ったんだって？」

「そ、れは…」

そういうことだよな。

小内君の逃げ道を塞ぐために、恋人をわざわざ呼んだんだよな。

「まぁ…それは、俺も知りたいな。」

「ニック様、これにはわけが…」

かといって、まだ確実ではないことを報告するのも…

「ほぉ？　どんなわけなんだ？」

「えっと…あの…」

「失礼します。」

なんて言い逃れしようか…

そんなことを考えていたら、誰か部屋に入ってきた。

救世主でありますように!!

「三神さん、お電話です。」

「私に？」

またか…

今度は、一体誰から…

「はい、お電話代わりました。」

まあ、この状況を脱することができるかもしれない。

「三神で…」

『三神、どうしましょう!!!!』

「「静香様!?」」

受話器を耳に当ててないのに、聞こえるくらいの叫び声(？)に近いもの。

それに、私と小内君は驚いて声をあげた。

「一体どうなさいましたか!?」

『私…私…』

ひどく混乱している様子の静香様は、泣きながら謝罪の言葉を繰り返している。

あの後、一体なにが…

『ごめんなさい…私っ…』

「落ち着いて下さい。　大丈夫ですから。
なにがあったのか…話していただけますか？」

ただ事ではないと思い、手招きして小内君を側に呼んだ。

彼は私の考えを察し、静香様の声が聞こえるように受話器に耳を近づけた。

『私っ…北条様を…ッ…』

次の瞬間、静香様の言葉に受話器を落としそうになった。