恋ばか
第37章 ~お慕い申し上げます~
「そんな反応するってことは、したんだな。」
「いや、だって…」
「…………」
はぁ…なにも聞いていないことにしよう。
「俺だって健全な男子だし…」
「あの頃は留架のことが好きだったしな。」
なにも聞いていない聞いていない。
「何回くらい?」
「「なんでそんなこと答えないといけないわけ?」」
「「…………」」
あぁ…面倒なことになる気しかしない。
春架様と亮様の機嫌が悪くなられていくのが、手にとるようにわかる。
「そのくらい別にいいだろ?」
「「よくない。」」
ん? 複数の足音が近づいてくるな。
「じゃあ、亮と空…どっちの方が上手い?」
「それは俺も気になるな~。」
「り、亮…」
まあ、今外に出ても平気だろう。
「…で、留架と春架…どっちの方がエロい?」
「それは俺も気になりますね~。」
「いや、その…」
そう思って、扉を少しだけ開いた。
「三神!!」
「「!!」」
「「静香様…」」
扉の先には、予想通り静香様が。
その隣には…
「北条様も…」
静香様は、北条様の腕に手を回していて…
「……お陰様で…」
照れくさそうに笑う北条様。
やはり、上手くいかれたか。
「ふふふ。 よかったですね、静香様。」
「うん…ありがとう、三神。」
嬉しそうに笑った静香様。
その笑顔は、今までの中で一番綺麗なもので…
「あ、噂の静香さん?」
「はい、そうです。」
一番彼女らしいものだった。