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恋ばか

第37章 ~お慕い申し上げます~

「ったく…お前は…」

「??」

…というか、今はニック様の膝の上に乗せられているわけで…

皆様や小内君の前でこんな…

「一生離さないって言っただろ。 これは、その誓いの印なんだよ。」

「ち、かい…」

本番はどうだとか仰っていたが、まさか、本気で…

「お前は、会社のこととか、跡継ぎのことなんて気にしなくていいんだよ。

黙って俺について来い。」

「…………」

そこまで見抜かれてしまっていたのか。

「………ふふふ。」

「?」

主人の従兄弟で、年下なのに自分よりも大人びているニック様。

口は悪いけど、とても優しくて、私のことを誰よりも理解して下さる。

「仰せのままに。」

そんな人と人生を共にして、幸せになれないはずがない。

「こら!!」

「「!!」」

と、ものすごくいい雰囲気だったのに…

「私の晃一となにをしてるんだっ!!」

空気をぶち壊して部屋に入ってきたのは、もちろん…

「「叔父さん!!」」

「ロバート様!?」

「チッ…」

ロバート様だった。

昨夜、アメリカに戻られたはずでは…

「さぁ、こっちへ来なさい。」

「ぇ…っ!?」

驚いて固まってる間に、ロバート様に腕を引かれ、ニック様から引き離されてしまった。

「おい…あんまり邪魔してんじゃねぇぞ?」

「なにが邪魔だ。 晃一は、私のものなのだから、奪い返して当然だろう?」

「は?」

また喧嘩ですか…

はぁ…仲がいいのか悪いのか…

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