
恋ばか
第39章 番外編~温泉旅行~
「留架が探してるのを思い出してさ。 親父からくすねてきた。」
「やった!! 飲も!!」
あ、ちなみに…
留架様や亮様は成人なさっている…というか、今ちょうど二十歳なのだが…
春架様はまだ未成年。
「ええー、俺も飲んでみたい!!」
つまり、お酒は飲めない。
「春架はまだ未成年でしょ?」
「いいじゃん!! せっかく温泉旅行に来てるんだし、少しは羽目外させてよー!!」
まぁ…春架様も、お酒を飲んだことがないということはない。
会社の付き合いで、お酒を口にしなければならないこともしばしば。
「もー…しょうがないなー。 今日は特別だからね?」
「やった!!」
留架様の許可をもらって、嬉しそうな春架様。
「…………」
「あの…三神さん…ものすごく嫌な予感がするのは僕だけですか?」
「いえ…私もそんな予感がしてます。」
いや、なにが心配って…
皆様は覚えていますか?
何年か前のクリスマス…留架様が間違えてウィスキーを飲んでしまったこと。
確かに、アルコール濃度が高かったが…
一口飲んだだけであれだけ酔ってしまわれた留架様。
「「かんぱーい。」」
つまり…
ものすごくお酒に弱い。
そして、それは春架様も同じこと。
「美味しー!!」
「んー…ちょっと俺には強いかも…」
日本酒なんかお飲みになられて、大丈夫だろうか?
「「…………」」
ニック様や、他の皆様と楽しそうにお酒を飲む留架様と春架様を見て、不安にしかならなかった。
