
恋ばか
第39章 番外編~温泉旅行~
「んーー……」
「むー…もう、飲めな……」
「「……………」」
やっぱり、こうなったか。
「潰れるの早いな。」
「元々強くないんだから、しょうがないよ。」
お酒を飲み始めて一時間。
留架様と春架様は、仲良く潰れてしまわれた。
「仕方ない。 今日はもう寝るか。 明日、色々観光するんだろ?」
「あ、はい。 その予定ではありますが…」
この様子だと、明日お二人は二日酔いで苦しんでいそうだな。
「留架様、起きて下さい。 お部屋に移動しましょう。」
「むーー…やらぁー…」
完全に酔っていらっしゃるな。
起きようとしない。
仕方ないですね…
「留架様、失礼します。」
「んー…」
留架様の肩と足に腕を回し、抱き上げた。
「小内君、春架様をお願いします。」
「わかりました。」
春架様を小内君に任せ、留架様を抱えたままお部屋に向かった。
「よいしょ…っと…」
部屋には既に布団が二組敷いてあり、その上に留架様をゆっくりと降ろす。
「はぁ…こんな状況じゃ、できないよな…」
「り、亮様…」
酔い潰れた留架様を見て、深くため息をつかれた亮様。
できないって…あれ…だよな…
「…仕方ないか…運んでくれてありがとうな、三神。」
「はい。 お休みなさいませ。」
「あぁ。 お休み。」
亮様に頭を下げて部屋から出ると、境様と黒澤さんとすれ違った。
「お休み。」
「また明日な。」
「はい。 お休みなさいませ。」
お二人にも頭を下げて、自分の部屋に戻る。
