
恋ばか
第39章 番外編~温泉旅行~
「お疲れ。」
「ニック様…」
部屋には、ニック様しかいらっしゃらなかった。
「湊さんが、お休みなさい。って言ってたぞ。」
「そう…ですか…」
な、んか…
布団の上で、少し浴衣を着崩したニック様が…いやらしく見えるのは気のせいか?
「どうした? 早く来いよ。」
「あ…は、はい。」
誘われるがまま、ニック様の傍に腰を下ろした。
「晃一…」
「ニックさ…んっ…」
あ…今日、久しぶりにニック様に触れられたな…
留架様や春架様に引っ張りまわされていたから…
「んぅ…ッ…はっ…」
キスをされたまま優しく布団に押し倒されると、心臓が脈を打つのが速くなった。
「はぁっ…」
「ったく…あいつらにばっかり振り回されてるんじゃねぇよ。」
「っ…」
そう言ったニック様は少し拗ねていて…
「申し訳…ありません…でも…」
「でも?」
とても愛おしく思えた。
「私も…ニック様に触れられなくて、寂しかったんですよ?」
「…ッ…」
だから、今こうしてニック様に触れられていることが、すごく嬉しい。
「煽るな、バカ。」
「んっ…」
本心なのだから、仕方がない。
「今日は…じっくり可愛がってやるよ。」
「っ…ニック様ッ…」
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