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恋ばか

第42章 番外編~永遠の愛を~


「明後日から留架が出張だから、後でパーティーもできないし。」

「そうなんだよね…でも、大事な取引先に行かないといけないから、予定ずらせないし。」

「仕事だから仕方ないだろ。 学生の時とは違うからな。 仕事第一で動かないといけないんだからさ。」

こうなるってわかってはいたけど…
好きな人の誕生日も祝えないなんて、悲しいな…

「みんな、久しぶり。」

「「!!」」

なんて話をしていたら、パーティーの主役がやって来たわけで…

「久しぶりだな。」

「お久しぶりです。」

もちろん、たくさんのご令嬢を連れてね。
みんな、お色気ムンムンで…気合い十分って感じ。
やけに露出高めのドレスだし…わざとらしく胸を押し付けているご令嬢までいる。

「今日は、来てくれてありがとうね。」

「うん。 誕生日おめ…」

「小原様、桜木様ご兄弟とお知り合いなんですね!!」

「五十嵐様に、小泉様も!! さすがですわ!!」

誕生日おめでとうも言わせてくれないのか…
はぁ…今年は、みんな結構本気できてるなぁ…

「ごめん、また後で。」

「あ…うん。」

ご令嬢達が騒ぎだしたので、俺達を巻き込まないようにと配慮してくれたのか、他の人に挨拶をしに行った亮。

今日は、去年亮が誕生日にプレゼントしてくれたスーツを着てきたんだけど…今の一瞬じゃ、気付いてないよね…?
やっぱり、プレゼント渡すのは無理かな…

「今年はヤバいな。 去年までと比べて、ご令嬢の本気度が違う。」

「大事な取引先のご令嬢も何人かいたし、あんまり無下にはできないよな。」

「……うん。」

仕方のないことだって、わかってるんだけどな…
やっぱり、妬けることには妬けるし、寂しいや…

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