恋ばか
第42章 番外編~永遠の愛を~
「留架…明日、休み取れる?」
「ん…明後日から出張だから、たぶん取れると思うけど…」
長期の出張の前日は、三神は俺の体を気遣ってか、休みにしてくれることが多い。
でも…なんで?
「俺も明日休みなんだ。 久しぶりに、二人でゆっくり過ごそうよ。」
「うん!!」
迷わず頷くと、亮は嬉しそうに笑って…
俺をきつく抱きしめてきた。
「留架…これ。」
「? カードキー?」
あまり長くトイレにいるのも怪しいので、そろそろ出ようかな…と思い、亮と体を離すと、俺にカードキーを渡してきた。
これって、もしかして…
「このホテルの部屋…取ったんだ。 今夜、パーティーが終わったら行くから…先に部屋で待ってて?」
「ん…わかった。」
そう言って、亮は俺の額に短いキスをすると、トイレから出て行った。
カードキーを内ポケットにしまい、少し時間をおいてトイレから出る。
「?」
なんか、さっきよりも人が集まってるような気がするな。
なんでだろ?
「あ…」
なるほどね。 そういうことか。
「ニック!!」
「!! 留架、久しぶりだな。」
みんなのところに戻ると、さっきまではいなかったニックの姿があった。
ニック、カッコいいからね。 背も高いし。 ご令嬢が集るのも当然だ。
「遅かったね。」
「あぁ。 道路が混んでてさ。」
あ、リチャードはお留守番だよ。 なんか、緊急の仕事が入っちゃったんだって。
「あ、そうだ。 三神、湊さん。」
「「はい?」」
忘れないうちに、二人に渡しておこう。
「はい、これ。」
「「?」」
二人に渡したのは、部屋のカードキー。 もちろん、このホテルのね。
「明日は、二人とも休んでいいよ。 ここのところ働きづめだったし、明後日から出張で忙しくなるし。 ここのスイート取っておいたから。」
「「ええ!?」」
仕事は春架に任せれば大丈夫だろうし。
明後日から仕事忙しくなること必須だしね。