恋ばか
第42章 番外編~永遠の愛を~
「普段頑張ってくれてるから、そのお礼だよ。」
三神においては、ニックと会うのはほぼ一ヶ月振りだろうし。 二人でゆっくり過ごしたいよね。
「パーティーが終わる頃には、仕事終わらせていいから。 俺もこのホテルに泊まるから、帰りのことは心配しないで。」
「わかりました。」
二人は少し照れくさそうに……嬉しそうに笑うと、カードキーを受け取った。
「おい、留架!!」
「なに?」
境に名前を呼ばれ、振り返る。
嫌な予感しかしない。
「こちらのご令嬢が、お前と話したいって。」
ですよね。 境…俺を売る気だな。
「こんな綺麗な方に指名していただけるとは…身に余る光栄です。」
「そ、そんな…」
本当は、今すぐにでもホテルの部屋に行きたいんだけど…
大事な取引先のご令嬢も多いし、我慢するか…
それに、今は気分がいいから、もう少しだけご令嬢方に付き合ってあげるよ。
――――――――
「はぁ~…」
つ、疲れた…あれから二時間、ずっと作り笑顔を…
顔の筋肉がつるかと思った。
「………まだ亮は来ないよね。」
パーティーが終わる少し前に抜け出してきたから、亮が来るのはもう少し後のはず。
少しだけ、仕事するか。 時間がもったいないし。
そう思い、テーブルでパソコンを開き、仕事を始めた。
やらないといけない仕事もそんなになかったので、すぐに終わってしまい…暇。
特にやることもなく、広ーいベッドに寝転んでみる。
「…………」
パーティーに出席するために、朝早くから仕事をしていたせいか、睡魔に襲われ…
俺はそのまま、寝てしまった。