恋ばか
第42章 番外編~永遠の愛を~
「なにしてんの!?」
「なにって…神父だよ。」
いや、うん。 見ればわかるよ。
そうじゃなくてさ…
「っていうか、これってどういうことなの!?」
「ん? 留架と亮の結婚式。」
うん。 だよね。 この状況、どっからどう見てもそうだよね~。 あはは。
「そういうことじゃなくて!!」
ってなるかぁ!! なんでこんなことになってるのか、ちゃんと説明してもらうからね!!
「昨日、留架は俺のプロポーズ受けてくれたでしょ? だから、結婚式挙げてるだけ。」
「プロポーズして、次の日に結婚式って…」
さすが亮…行動が早い(早すぎる)というか…もう、想像を超えてるというか…
「内緒にしててごめんね。 驚かせたかったから。」
「……これ以上にないくらい驚いたよ。」
どんだけの人を巻き込んでのサプライズなんだ。
しかも、有名な会社の会長や社長はもちろん、パーティーにいたご令嬢まで…
「ねぇ、留架……」
「?」
俺の手をぎゅっと握り、優しく微笑んだ亮。
タキシードを着ているせいか、いつもよりカッコよく見えた。
ほんと、完璧に着こなしてるよ。
「欲張りだと思われるかもしれないけど、俺…まだ欲しいものがあるんだ。」
「え?」
気づけば、音楽も拍手も止んでいて…この場にいる全員が、俺達の会話を聞いていた。
「来年も、再来年も、その先も…毎年、俺の誕生日を祝ってくれるっていう約束が欲しい。」
「…亮…」
それって…ずっと、一緒にいようってこと? 一生?
「……いいよ。」
そんなの…断るわけないじゃん。 いつかそうなれたらいいな。って、ずっと思ってたんだから。
「たとえ地球の反対側にいたとしても、亮の誕生日を祝いに、俺は亮のところに飛んでいくよ。」
「留架……」
俺の返事を聞いた亮は、本当に嬉しそうに微笑んだ。 今まで見たことないくらい、本当に嬉しそうに。