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恋ばか

第42章 番外編~永遠の愛を~


「ほら、早く始めよう。 みんな待ってるから。」

「あぁ。」

「う、うん…」

なんか、変に緊張してきた。 ゆっくりと深呼吸をし、少し落ち着いてきた頃、カズが誓いの言葉を述べ始めた。






――汝、小原亮は、この男、桜木留架を妻とし、
良き時も悪き時も、富める時も貧しき時も、
病める時も健やかなる時も、
共に歩み、他の者に依らず、
死が二人を分かつまで、愛を誓い、
妻を想い、妻のみに添うことを、
神聖なる婚姻の契約のもとに、
誓いますか?

―はい―

汝、桜木留架は、この男、小原亮を夫とし、
良き時も悪き時も、富める時も貧しき時も、
病める時も健やかなる時も、共に歩み、
他の者に依らず、死が二人を分かつまで、
愛を誓い、夫を想い、夫のみに添うことを、
神聖なる婚姻の契約のもとに、誓いますか?

―はい―



「指輪の交換を。」

カズの言葉と共に、春架が指輪を持ってきた。

「兄ちゃん、おめでとう。」

と、小さい声で祝福しながら。

「ありがとう。」

俺も小さい声でお礼を言うと、春架も嬉しそうに微笑んでくれた。

「っていうか、いつのまに指輪のサイズ測ったの?」

「ん? 一ヶ月くらい前、留架が寝てる間に、三神にね。」

そんな前から計画してたのか。
俺の知らないところで、みんな準備してたってこと?

え? まさか、昨日のパーティーも?

「では、誓いのキスを。」

や、やっぱり、するよね…今更なんだけど、恥ずかしくなってきたっていうか…みんなの前で亮とキスって…

「留架? どうしたの?」

「い、いや……その…なんか、恥ずかしくて…」

こんな大勢の人の前でなんて…

「俺だけを見てれば大丈夫だから…ね?」

「…う…ん…」

優しく微笑んだ亮は、俺の頬に手を添え、ゆっくりと顔を近づけてきた。

「んっ…」

唇が重なり、すぐに離れる。

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