恋ばか
第42章 番外編~永遠の愛を~
――皆さん、お二人の上に神の祝福を願い、結婚の絆によって結ばれた このお二人を
神が慈しみ深く守り、助けてくださるよう
祈りましょう。
宇宙万物の造り主である父よ、
あなたはご自分にかたどって人を造り、
夫婦の愛を祝福してくださいました。
今日結婚の誓いをかわした二人の上に、
満ちあふれる祝福を注いでください。
二人が愛に生き、健全な家庭を造りますように。
喜びにつけ悲しみにつけ信頼と感謝を忘れず、あなたに支えられて仕事に励み、
困難にあっては慰めを見いだすことができますように。
また多くの友に恵まれ、結婚がもたらす
恵みによって成長し、実り豊かな生活を
送ることができますように――
カズが俺達の頭の上に手をかざし、後は退場するだけ。
「……亮のバカ…」
「え゛っ!! なんで!?」
どうして、こんなことをするのだろうか。
こんなことしたら…
「俺、明日から出張なのに……余計離れたくなくなったじゃん。」
結婚式の翌日から出張って……せめて、もう少しくらい一緒にいたかった。
「あぁ…大丈夫だよ。」
「? なにが?」
なにが大丈夫なのか、全然わからない。 相変わらず、亮の話は大事な部分が抜けている。
「俺も、明日からアメリカに出張になったから。」
「へっ!?」
ええ!? だって、この間までそんなこと言ってなかったよね!?
「な、なんで、そんな急に…」
「親父がね。 気を利かせてくれたんだ。」
その言葉に、亮のお父さんを振り返ると、すごく優しく微笑んでいて……どこか、亮を感じさせるものがあった。
なるほど。 さすが親子。
「俺、まだご両親に挨拶したりしてないや。」
「後で食事会するから。 その時にね。」
っていうか、神様の前で愛を誓ってから言うのもなんだけど…
亮が俺なんかと結婚すること、よくご両親が認めてくれたな。