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恋ばか

第8章 ~親友、そして再会~

「そういう事だから。 よろしくな? 留架。」

「いやいや…無理に決まって…」

亮は、まるで答えを予測していたかのように、俺の言葉を遮った。

「じゃあ、留架は幼なじみが幸せにならなくてもいいの?」

「っ…それは…」

チラッと境達の方を見ると、見せつけるかのように、キスをしていた。

……最初から、答えを選択する余地などない。

亮の方もそれを分かっているようで、勝ち誇った顔をしている。

「はあ~…」

俺は深く溜め息をつくと、亮の方を見た。

「…わかった。  やればいいんでしょ?」

すると、亮は意地悪い笑みを浮かべた。

「よし。 じゃあ、留架が世話係になった記念にプレゼントあげるよ。」

「は?」

わけがわからず顔を上げると、視界いっぱいに亮の整った顔が広がった。

「んんっ!? ふっ…あ…」

(プレゼントってキスかよ!?)

しかも、軽いキスではなく、深いものだった。

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