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恋ばか

第9章 ~婚約~

「…亮…?」

「留架は…やっぱり、女の子と付き合いたい?」

予想外の質問にしばらく言葉を失ってしまった。

「ねぇ…留架…答えて?」

「…俺は…」

亮の背中に腕を回しながらゆっくりと慎重に答える。

「彼女なんかいらないよ…俺が好きなのは亮だけだから…」

「…留架…」

亮は嬉しそうに微笑むと、更に強く抱きしめてきた。

「ちょっ、亮…苦し…」

「よかった…やっぱり女の子の方がいいのかと思った…」

そう言う亮の声は小さくて…今にも消えそうだった。

「バカだな…俺が亮以外好きになるわけないだろ? 亮に勝てる人間なんていないんだから。」

「留架…」

亮は少し離れると、俺の顎を持ち上げキスしてきた。

「んっ…ふ…」

「留架…好きだよ…」

一度唇を離し、もう一度キスしようとしたとき…

「もしかして、お邪魔だった?」

「そのようだね。」

…境と黒澤さんがやって来た。

俺は一瞬驚いて何も言えず固まるが、すぐに我に返り顔を真っ赤にした。

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