
さくらさく
第7章 6*祐樹の過去1st*
「くら…」
まだ夕方なのに1人で通るには勇気がいる暗さだ。
「早く帰ろ…っ」
走ろうとしたとき…
「あ…っ」
女の人の声がした。
思わず隠れてしまった。
…誰だろ。
男の人も居る…
「ーっ!?」
あれ、あれ…?
父さん…?
よく見えないけど、あれは父さんだ。
な、んで…母さんじゃない女の人とそんな事してんの?
「あ…んっ、雄一、誰かくるかも…」
「こんなとこ、誰もこないよ。」
「あぁぁ…っ、家族が居るのに、最低ね。」
「最低な奴に感じてるんだ?」
「はっ…、ん、だって上手いし…」
