
どらくえ3
第1章 旅立ち
目が覚めた。
いい天気だ。
今日は俺の16歳の誕生日だ。
母さんが下の階から呼んでる。
「アベルー!そろそろ起きなさいよ!今日は王様に挨拶に行くんでしょ?!」
そうだ!
今日、俺はこのアリアハンの王様に会いに行くんだ。
そして、魔王を倒す旅に出発するんだ。
窓の外を見る。
静かでいつもと変わらない町並みがある。
この町を離れて俺は旅に出る。
父のように。
「よしっ!」
勢いよくベッドから飛び起きる。
俺の夢は父さんの背中に追い付き、そして追い越すこと。
世界一の勇者と呼ばれた父オルテガよりも大きくなることだ。
あの日に決めたんだ。
さあ、行くぜ!
食堂へ降りると、じいちゃん、ばあちゃん、そして母さんが待っていた。
「16歳、おめでとう!」
「ありがとう」
「さあ!母さんの特製朝ごはん食べて、早く準備しないと間に合わないわよ」
「ああ、うん」
俺は母さんに促されてパンやハムエッグを頬張り、牛乳で流し込む。
「ほら、ちゃんと噛まないと駄目だって言ってるでしょ!」
母さんが小言を言う。
いつもなら少し鬱陶しく感じるのに、今日はなんだか嬉しい。
じいちゃん、ばあちゃんは俺が食べているのを楽しそうに見ている。
「ごちそうさま」
俺は母さんの用意した朝ごはんをたいらげて、出発の準備をする。
服はアリアハンの正装だ。
アリアハンでは昔から16歳になれば大人の仲間入りだ。
誕生日に正装をして祝う。
大人になった俺は自由に旅に出ることを許される。
「よぉ似合っとる」
「ええ顔しとるよ」
じいちゃん、ばあちゃんは嬉しそうだ。
俺は旅支度を終えて出発することにした。
「じゃあ、母さん、じいちゃん、ばあちゃん、行ってくるよ」
「王様に粗相のないようにね。ちゃんと挨拶してよ」
母さんはいつまでも子供扱いだ。
「いつでも戻ってくるんじゃよ」
「うん」
こうして俺は王様に挨拶をするために出発した。
――
「エリナさん、よく我慢したのぅ、アベルが魔王退治の旅に出るとは、、」
エリナは返事をする。
「ええ、お義父さん、でもあの子は勇者オルテガの息子ですから。」
―仕方ない。誰にもあの子は止められない。
そう自分に言い聞かせ、そっと涙をぬぐってエリナはアベルの背中を見送った。
いい天気だ。
今日は俺の16歳の誕生日だ。
母さんが下の階から呼んでる。
「アベルー!そろそろ起きなさいよ!今日は王様に挨拶に行くんでしょ?!」
そうだ!
今日、俺はこのアリアハンの王様に会いに行くんだ。
そして、魔王を倒す旅に出発するんだ。
窓の外を見る。
静かでいつもと変わらない町並みがある。
この町を離れて俺は旅に出る。
父のように。
「よしっ!」
勢いよくベッドから飛び起きる。
俺の夢は父さんの背中に追い付き、そして追い越すこと。
世界一の勇者と呼ばれた父オルテガよりも大きくなることだ。
あの日に決めたんだ。
さあ、行くぜ!
食堂へ降りると、じいちゃん、ばあちゃん、そして母さんが待っていた。
「16歳、おめでとう!」
「ありがとう」
「さあ!母さんの特製朝ごはん食べて、早く準備しないと間に合わないわよ」
「ああ、うん」
俺は母さんに促されてパンやハムエッグを頬張り、牛乳で流し込む。
「ほら、ちゃんと噛まないと駄目だって言ってるでしょ!」
母さんが小言を言う。
いつもなら少し鬱陶しく感じるのに、今日はなんだか嬉しい。
じいちゃん、ばあちゃんは俺が食べているのを楽しそうに見ている。
「ごちそうさま」
俺は母さんの用意した朝ごはんをたいらげて、出発の準備をする。
服はアリアハンの正装だ。
アリアハンでは昔から16歳になれば大人の仲間入りだ。
誕生日に正装をして祝う。
大人になった俺は自由に旅に出ることを許される。
「よぉ似合っとる」
「ええ顔しとるよ」
じいちゃん、ばあちゃんは嬉しそうだ。
俺は旅支度を終えて出発することにした。
「じゃあ、母さん、じいちゃん、ばあちゃん、行ってくるよ」
「王様に粗相のないようにね。ちゃんと挨拶してよ」
母さんはいつまでも子供扱いだ。
「いつでも戻ってくるんじゃよ」
「うん」
こうして俺は王様に挨拶をするために出発した。
――
「エリナさん、よく我慢したのぅ、アベルが魔王退治の旅に出るとは、、」
エリナは返事をする。
「ええ、お義父さん、でもあの子は勇者オルテガの息子ですから。」
―仕方ない。誰にもあの子は止められない。
そう自分に言い聞かせ、そっと涙をぬぐってエリナはアベルの背中を見送った。
