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どらくえ3

第8章 ロマリア

で、テーブルの椅子におそるおそる座る。

ママが料理を運んでくる。


魚料理、スープ、パン、新鮮な野菜、ワイン…ご馳走だ。

「どうぞ、召し上がって」
「ぶひゃ」

油断するとリサが吹き出す。

「じゃあ、いただきます」
まずはスープから。

「え!おいしい!ほんとにおいしい」

腹が減っていたアベルは次々と料理に手を伸ばす。

馬鹿笑いしていたリサもアベルの様子を見て、食べ出す。

「おいひぃーなにこれ~!ママとミーナが作ったの?」

「そうよ?ほんとにおいしい?」

「おいしいよ!」

「やったー♪」

ママとミーナは腕を組んで踊り出した。

アベルとリサが、料理をがっついていた。

「なんじゃ、やかましいの~…」

目覚めて降りてきたムタイ。

「アベル、リサ、いい匂いじゃのう…うげ?モンスターじゃ!」

「失礼ね!ただのオカマよ!」

「なんじゃ、オカマじゃったのか。よく見ると可愛いの!かかか!」

…可愛い?

「え?可愛いって私達のこと?上手ねー!さあさ、ロマンスグレーの貴方もどうぞ召し上がって!ミーナ!」

「はいはい!今日は気分がいいから特別にノアニール産1326を開けちゃう!」

「なんと!あの名酒が飲めるのか!」

「そうよ、私達はオカマだけど、料理もおもてなしも最高級なのよ!」


「こりゃ参ったの!かかか!」

「ぶひゃひゃひゃ」

なんだか訳がわからなくなってきた。

やれやれ、こんなとき、イースがいてくれたらなぁ。

「ほら、可愛いお兄ちゃんも飲んで、飲んで」

…うぐ。

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